2021-01-12

百花繚乱 ヒーロー展 ピカレスクギャラリー 作品プレゼン Youtubeライブ 

「Es War Einmal/むかしむかし」

百花繚乱 ヒーロー展 ピカレスクギャラリー 作品プレゼン

Youtube Live
2021
117日(日)

1000-1030 pmJ-Time
1400-1430 D-Time


1,自己紹介
2
Hero展のきっかけ
3
,作品コンセプト
4
Making




百花繚乱の展覧会に参加していかがですか

あこがれのピカレスクギャラリーの展覧会に参加させていただいただけで、もう言い残すことはないぐらい嬉しいです。
一つのヒーローというテーマのもとに130人もの作家さんたちの想いがこもった300点?もの作品が集められたこの展覧会には、とてつもないすごいパワーがあって、Pandemicから世界を救ってくれそうな気がします。その一端を担うことができて感慨深いです。



1,自己紹介

Yuki Klink です。ドイツ、ブレーメン在住xx年の書道家です。
Klink
という名前はドイツ人のダンナさんの名前で、ゆき+クリンクと、ドイツでは割と発音も簡単で覚えやすい名前なので、そのままアーティスト・ネームとして使っています。
ドイツでは主にドイツの方を対象に書道を教えています。書道の個展やグループ展などもブレーメン中心に何回か開催しました。
その傍ら、創作人形も手掛けていて、球体関節人形、市松人形、招き猫なども制作しており、2月の日本の猫の日と8月の世界猫の日にはここ数年毎年自宅と和雑貨店にて小さな展覧会を開催しております。
去年はInstagram,Youtubeなどオンラインでも紹介しました。
アーカイブでもご覧いただけます。
書道家の父から習った書道は古典的なスタイルで、私の書のベースになっております。
が、父の元を離れて自分のスタイルを模索する中、墨の特徴の面白さに新たに気づき、文字のみをモチーフとする書だけでなく、絵画的な表現または墨絵も描くようになりました。
もともと絵は好きだったので、今後は少し色を使った絵画にも挑戦していくつもりです。
ちなみに、まだオフレコですが、ドイツ、ハンブルグ在住の友人とコラボで詩集を作ることも予定しております。
ある程度形ができましたら、おなじみInstagramYoutubeHPなどでお知らせいたしますので、お見逃しがないようにフォローをお願いいたします。



2Hero展のきっかけ

私が、Instagramを本格的に気にし出したのはやはりコロナが蔓延し出した2020年の4月ぐらいからです。
すぐに、とても素敵な作品を紹介されているPicaresqueギャラリーを発見しました。特にこちらの店長さんのライブトークが圧巻で大ファンになりました。
そんな中、ピカレスク・ギャラリーで、なんと公然とBL展を開催されました。
密かに腐女子な私には、この展覧会、しかも、日本で堂々とBLをテーマにしている店長さんに益々惹かれました。この頃更に店長さんは英語が流暢なことも判明し、更にピカレスクギャラリーは、私のTopFavoriteとなりました。そんな憧れのギャラリーにて、展覧会参加者募集の広告が出されているのを知り、即、応募したわけです。この時点ではいわば、テーマはなんでも良かったわけです。



3
,作品コンセプト

ラッキーにも私の応募をお受入れ下さり、すぐに具体的なモチーフを探し始めました。
候補に挙がったものとしましては、科学界のヒーローアインシュタイン、日本を救ったヒロイン、アメノウズメノミコト、など、がありましたが、ドイツ在住の日本の伝統文化継承者という私の立ち位置を考慮し、ドイツのモチーフを日本の技法で表現してみたら私の作品でも少しは東西文化の架け渡しにもなるのではと考えました。
ドイツのヒーローと言えば、やはりニーベルンゲン・リード(歌)のジーグフリードです!
ニーベルンゲン・リードは、同じようなモチーフでドイツや北欧で語り伝えられる伝説で、指輪物語や、数々の北欧メタルのモチーフともなっております。
ジーグフリードというと、誰でも思い浮かべるのが、ドラゴンと戦っている勇者です。
彼が倒したドラゴンの血を体中に浴びたため彼の体は不死身となったのですが、パラ~っと落ちて来た1枚の菩提樹の葉が、彼の肩(背中説もあり)にへばりつき、そこが弱点となりました。
この弱点がSiegfried暗殺を狙うハーゲンに知られ、命を落とすことになってしまいました。
この作品のSiegfriedは、そんな自分の弱点もわきまえてはいるが、自信にあふれ、彼を取り巻く人々や動物や植物,
自然の山や谷にも優しい勇者で、時には、静かな湖のほとりに腰を下ろし、何か思いにふけることもあったのではないか、そして、このように隙を見せるようなことができる勇者という存在は、ただ強いだけの勇者よりも、私には魅力的に感じます。これが私の妄想です。



4
Making

そんなジーグフリードを描きたい!と、だいたいのコンセプトが固まった頃、このイメージにピッタリな写真をInstagramで見つけました。
HindarfjällというSwedenの民族音楽Bandの投稿です。
この写真を鉛筆でA 4の紙にスケッチしてみました。
「私にちょうどいい」大きさです。
我ながらなかなかの出来でした。
こっそりStoryにアップしたことがありますので、ご存知の方もいらっしゃるかと思います。
これをアレンジしてSiegfriedになってもらおうと考えました。
さて、ここで大問題だったのが、規定の大きさです。
私にちょうど良かったのはA4,小さくてもA5止まりでしたが、ピカレスク規定では、はがきサイズ!ミニ!!に挑戦!ということで、鉛筆でミニバージョンに描き直してみました。
鉛筆なら行ける。ならば墨でも行けるはず。
と墨を使って、いつもの墨絵の要領で書き始めました。が、やはり難しい。
特ににじみが上手くコントロールできません、、。
いつもの10倍、いや、100倍ぐらい集中して、ミニミニにじみを一筆一筆確認しながらの作業でした。
*この部分をビデオに撮ってインスタグラム やYoutubeに投稿してありますのでご興味のある方はご覧ください。


普通の画用紙のようなものを使えば、線そのものは思い通りに引けるのですが、画用紙だとこの墨の特徴を十分に発揮できません。
書道では墨色といって、墨にも濃淡があり擦り方によっても色々な表情が出ます。
水の使い方やわざと墨を涸らした使い方によっても表現の幅は広がります。
そして、和紙、書道用の紙なら、使い慣れているので、特徴もだいたいわかります。
それで、あえて、書道用の紙を使いました。
普通の書道用の紙の中にはにじみやカスレが強調されるものもありますが、私は墨絵には二双紙といって、少し厚めでにじみが少ないものを主に使っています。
このように、ミニミニサイズで普段の100倍も集中して上手くできた!はずの1作目、もう少しこの辺にアクセントをつけたいかな、と、筆を置いたところが、ちょっと気を抜いたらしく大きくにじんでしまいました。すっきりしていたSiegfried1号さんはおデブちゃんになってしまいました。
おデブちゃんでも、他の部分がばっちりだから、これでいい!いつもの100倍も神経使ったし、もう力尽きた、、とその日は諦めてお開きにしました。

しかし翌日、やはり、おデブちゃんが気に入らない。
一晩ゆっくり休んだら、もう一度挑戦できる気がしました。
今度こそ!と昨日の更に倍集中して、Siegfried2号が生まれました。

が、これもまた腕のあたりの最後の一筆で、やはり余計なにじみが発生してしまいました。
まだ締め切りには間に合う!と午後、3作目に挑戦。
昨日の3倍集中です。今度こそ!!!上手くいきました!!!3度目の正直!!
にじみには細心の注意を払い、最後の一筆は控えました。

そして、本職のかな書を入れる段階です。
書を入れた墨絵の場合、書で失敗することも大いにあります。
この3人目のSiegfried、これはかな書で絶対に失敗できない!更に緊張した瞬間でした。
このかな書のテキストも、かなりかなり悩みぬいた挙句に捻り出たテキストです。
Siegfried
と名前を入れることも考えましたが、あえて誰なのかは入れずに、ご覧になる方がそれぞれ妄想できる余裕を残した方がよろしいかなと、Siegfriedさんも後向きで、どんなイケメンなのかもご覧になられる方がそれぞれご想像していただければ、様々なヒーローが現れて更に楽しくなるような気がいたします。

テキストは入れないことも考えましたが、ここはやはり書道が本職ですので、チラリとでもその痕跡を残しておきたいものだということで、書も入れることにしました。
テキストに入れたかったのは、これまでご説明したようなコンセプトです。
締め切り直前ぐらいにパーッとひらめいたのがこの 
「北の国 何を思うや 勇の人」という、俳句もどきです。
この俳句もどきを急いでかな風にアレンジし、いざ、Siegfriedの横に!
ものの1分?2分とはかかっていなかったと思いますが、これまた緊張しました。
そして、落款。これも横に向いたり薄かったりと失敗の可能性はありますが、クリアしました。
最後に十分乾かしてから、裏打ちをします。
これも、裏打ちの下敷きが汚れていたり、しわになったり、失敗の可能性大です。
しかしこれも見事にクリアし、ようやく、3人目で私のヒーローSiegfriedの誕生となりました。



5、百花繚乱の視聴者様に向けて

こちらのピカレスクギャラリーではとても素敵な、文字通り「わたしにちょうどいいアート」が紹介されています。
今回の百花繚乱ヒーロー展はまさに世界を救うパワーが込められた作品ばかりです。
どうぞ皆様のお手元にヒーローをお招きして、救ってもらってください。
私のドイツの伝説のヒーロー、Siegfriedもよろしくお願いいたします。




ピカレスクギャラリー You Tube 💖🎉
【作家出演】百花繚乱HERO展・ゆき クリンク作品プレゼン
(2:26 only the artwork)
https://youtu.be/DndquHseVZI
(30:10 Live presentation about the artwork)
https://www.youtube.com/watch?v=CPygGzyhJBo&t=807s


inspired from Hindarfjall

more links

"Hyakka Ryouran HERO Exhibition" in Picaresque Gallery in Tokyo
https://picaresquejpn.com/hero-art-all-works/#YukiKlink

Making of the "Hero - Siegfried" Short Version Video
https://youtu.be/fUDxWhUDcUc



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